「NO15切り返しは腰で飛距離アップ」
このレッスン内容はサンケイスポーツ新聞の御好意により掲載しております。
伊沢利光 「もっとシンプルに」東京本社発行 サンケイスポーツ



右足蹴ることで腰を動かすイメージ 今までよりボールを強く叩ける
「切り返し」という言葉を御存じでしょうか。トップからダウンスイングにかけて、バックスイングで捻りあげた体をインパクトに向け反転させていく為の、文字通り"切り返す"部分。スイングの流れの中で、ショットに影響を及ぼすのが、この「切り返し」です。
まずは一度、スイングをしてみてください。あなたはどの部分で「切り返し」を行っていますか?おそらく、ほとんどの人が「手」「腕」と答えるはず。実はそれが、ボールを飛ばせない要因なのです。手でクラブを降ろしては、多少なりとでもバックスイングで溜めた「捻り」の反転のパワーを全く使えない。スイングに"ため"できないから、いくら素早く振り降ろしたところで、限界はある。おまけに手で下ろすとアウトサイドインのスイング軌道になりやすい。

つまり、いいことなしというわけです。『切り返しは腰で』。これが僕の持論。いや、プロアマを問わず、全てのゴルファーに共通する数少ない"絶対理論"でしょう。アマチュアの人は腰で切り返そうとすると、開き気味になってしまう可能性もありますから、腰よりも『右足を蹴ることで腰を動かしていく』とイメージすれば、インサイドからボールにグィッと腰が入っていくはずです。それでも難しいという人は、トップ少し"間(ま)"を作るように意識すると、腰を動かす時間が作りことができる。

欲をいえば『手が上(トップ)で止まっていて腰が動いている』状態でダウンスイングに入っていければ最高ですね。「腰で切り返し」ができれば、絶対に今迄よりボールを強く叩けます。手で下ろした場合はダウンスイングの途中で失速するヘッドスピードも、インパクトで最速になりますから、間違いなく10ヤードの飛距離アップ。僕が保証します。もちろん、いい切り返しのためには、前段階として「いいトップ」が必要。それはここまでの当連載を参考にしてもらえば...。
 





「NO14.かぶりのトップ直せば飛距離アップ 頭を常にボールの後方に」

前回の「ジャンボさんに教えてもらったトップに作り方」に続いて、今回のトップの話しをしましょう。ボールが飛ばない、と悩んデいるアマチュアゴルファーは少なくありません。しかしいわせてもらえば全体の8 割り以上は「飛ばなくて当たり前」「どうやっても飛ばない」形になっている。それが『"かぶりのトップ"』 です。


自分ではアドレス以降、全く動かさないつもりでいる「頭の位置」ところが、打とうとする気持ちと残そうとする気持ちが重なって、バックスイングからトップにかけて飛球線方向(左)へと微妙にずれているのです。それにともない、左肩がアドレス時より下がってしまう。このように体全体がボールに対して"かぶっていく"感じのトップでは、右から左へのウエートシフトが十分に行われませんから、強いヒットはできない。

クラブは上からボールをつぶすようにおりてくるので、球も高くあがらない。おまけにアウトサイドの軌道になりやすい...。と、まぁ、悪い事だらけです。諸悪の根源ともいうべき『"かぶりのトップ"』を直す方法は簡単。バックスイングからトップにかけて、体重が右足に乗り過ぎるぐらいの気持ちで上げていく。また、頭を常に「ボールの後方に置くことを意識、ボールの右横をみながらバックスイングを行う。わずかそれだけでOKです。理想をいったらキリがありませんが、アマチュアの場合、体が前(飛球線方向)に突っ込むよりは、ウエートが右足に残り気味の方がボールを強く弾けるもの。

事実、そんなゴルファーがあなたの周りにいるでしょう。かぶるくらいなら、まだスエーした方がまし。本当に飛ばしたいのなら。何しろ「頭」と「左肩」が絶対にボールに近ずいていかないようなトップを心掛けることです。 





 

「NO13.トップは野球のボールを遠くへ投げる時の形余分な動きを削除してシンプルに振っていく」

これまで、何度となく「いかに余分な動きを削除してシンプルに振っていくか、がいいスイングにつながる」ということを説明してきました。トップ・オブ・スイングは、まさにその代表かもしれません。プロの中には「トップさえしっかりと作れば、それでスイングは終わり」という考えもあるほど重要なパーツ。

皆さんも、必死に"いいトップ"にしようと努力していると思いますが、ここでも難しく考え過ぎてはいませんか?やれ「手の位置と高さ」に始まり「右脇を締めろ」「シャフトの指す方向」「オーバースイングはいけない」etc....様々なポイントを気にする余り、トップが決まらずに頭を抱えているアマチュアゴルファーは少なくないはずです。現実問題、わずかな時間にそれだけの事を意識しながらやれるわけがない。

トップだって、もっとシンプルに作っていいのです。簡単な方方をひとつ紹介しましょう。僕がジャンボさんのところ(軍団)にいって驚いたのが、トップの作り方でした。『野球のボールを遠くに投げる時の形を作ったらそれがトップなんだよ』1.ボールを打つ際と同じようにスタンスをとる 2.その状態から自分の正面に向かって、ボールをできるだけ遠くまで投げるような感じで両手を振りかぶる 3.そこから離れている左腕をほぼ中間点でくっける。これで終わり。やっれみればわかります。簡単にできる一方で、体への"負担"は相当なもの。つまり、このトップが飛ばす為に理想的な形であると同時に、皆さんが今まで「楽な」トップを作っていた」という証拠なのです。テークバックをとったら余分な動きをすることなく一気にトップ の形をつくってしまう。ジャンボさんの" 教え"で、難しいバックスイングの流れが省略されたばかりか、ベストな形が作られた。皆さんにもぜひ真似してもらいたい項目です。





「NO12.右ひざを動かさずに体を捻る」

バックスイングでのポイントはこれ一点 さて、今回はバックスイングについて。 巷のレッスンをみていると、実に細かく「バックスイング」のポイントをあげています。
しかし、考えてみてください。「テークバック」とは違い、すでに始動しているバックスイング。一連の動きの中で、そんなにあれこれとチェックできるはずもない。もっと、シンプルに行っていいのではないでしょうか。
僕がバックスイングで注意しているのは一点。『右ひざをできるだけアドレスと同じ状態に保つ。右ひざは動かなければ動かないほどいい』 理由は簡単です。バックスイングは捻りの運動。上体の捻転を下半身が支える、が基本になる。大きな意味で解釈すれば、右ひざを"支点"にして体を捻つていくわけで、右ひざが動いては支点がなくなる。アマチュアによくみかけ   るのは、この右ひざが伸びきってしまう欠点。

一度右ひざをみながら、わざと伸ばしてバックスイングをしてください。自然に上体が飛球線方向に傾き、体重が左サイドにかかってしまう。左肩も落ちて上体を捻転させるどころか、肩を絶対に回せない状況を作られてしまっていることがわかるでしょう。これではスイングの軸がぶれ、右サイドへのウエイトシフトもできない。うまく当たらないのはもちろん、ボールを飛ばせるはずもありません。

逆に右ひざを完璧に固定したままバックスイングをしてください。右サイドに体重を乗せ、上体を自分からみて右斜後方に捻らなければ、クラブがトップまであがっていかない。バックスイングで大切なのは、テークバックからスイングを"悪化"させずにトップまでつなげる連結の役割。「右ひざ」が変に動かなければ、左ひざはスイングに勝手についていきますから、全く意識しなくいいパーツでしょう。
「右ひざを動かさずに体を捻る」。バックスイングは、このポイントだけで十分。変に体のあちこちを気にしては、スイングが複雑化&悪化するだけです。
 
「NO11.テークバック スッと簡単に引く」

スイングの中でも極めれ重要なテークバック。僕が意識する大きなポイントは2つあります。 前回は「ヘッドから動かすこと」を説明しました。テークバックの最初の30センチは、 無理に体や手で引張りあげていくにではなく、素直にへっどから動かすことでバックスイングへ 移行していくというもの。

さて 今回はさらに大切な2ッ目のポインす。あなたは最初の30センチをどうやって引いているのでしょう。 「フェースの向き」の問題。よく「アドレス時のフェースの向きを変えずに真直ぐ引け」と言われますが、 僕はそうは思いません。そうやってフェースを真直ぐに引くからスイングが難しくなるのです。フェースを開かず、 飛球線をにらむように真直ぐあげてみてください。トップに向かう「両手に位置」に体して「ヘッドの位置」 は遅れながら進みます。そのため、トップでは肩が十分な位置に入りずらくなる。自分で「不十分な体の捻転」 を作っているのです。それだけではない。パターのように最初から最後までフェースを真直ぐに引くにならともかく、 スイングではいずれフェースを開いてトップを迎えるもの。"かぶせて上げて-途中で開く"は、 手や手首の余分な動きを生むだけで、まさに無駄な動作です。また、フェースを無理やり真直ぐにあげようとすれば、 左肩はさがります。

テークバックで左肩がさがれば、ダウンスイングで今度は右肩が下がる。これが俗に言う" ギッタンバッコン"スイングの元凶....。『最初の30センチを真直ぐ引く必要は全くない』これが僕の結論です。 スッとヘッドから動かせば、フェースはテークバック直後に少し開くのが当り前。そのままトップに向けて体をねじり、 腕をあげればいいだけの話し。 手先をこねることなくすむーずに引ければ、驚くほど自然に、 シンプルなバックスイングが出来上がる。スイングが悪くなる要素はありません。 テークバックの最初の30センチは、常識のウソにとらわれずスッと簡単に引いてください。
難しく考えるほど、難しいスイングになりますからご注意を。
 
「NO10.意識してテークバックヘッドから動かす」

あなたは「テークバックの最初の30センチ」でクラブヘッド及びフェースをどのように引くでしょうか? スイングの中でも極めて重要なのがこの部分。ジャンボさんも良く口にしますが、静から働に移るテークバックをいかにうまく引くかで、そのショットが決まると言っても過言ではありません。
スイングの始動で間違った動きをすれば、全てが"失敗"のままで進んでいく可能性が高いからです。いいスイングを打っためのテークバックのポイントは二ッあります。まずは『意識してヘッドから動かしていく』こと。よく、手先を使わずに体全体を動きで引いていけば、などといわれますが。僕はどんな形であれ「ヘッドを動かすこと」しか考えていません。始動直後、ヘッドを動かさずに腕や体でテークバックすればその瞬間にからだの動きに対してヘッドの動きだけが遅れてしまうことになります。それではかえって、トップまでの間にヘッドの遅れを取り戻そうと手首を使ってしまう原因になる。現実問題、アマチュアの人に多くみかけるのがこの悪癖です。テークバックでは腕をヘッドが追いかけていくような形になっていたのがバックスイングの途中で突然ヒョイと手首を使うため、結果的にタイミングもトップの位置もバラバラになってしまう。テークバックで大切なのはヘッドを始動させること。最終的にはヘッドがボールをたたくわけですから、その"核"となるヘッドの動きをわざわざ遅らせる意味などないのです。腕でもない、体主体でのない、少なくともテークバックの最初の30センチは「ヘッドから動かす」僕はその意識でスイングを
スタートさせます。
「NO9 ボールの位置は左足寄りに」

どんなレッスンにおいても、アドレスのポイントとして必ずあげられるのが「ボールの位置」です。 当たり前のように言われているのが「ドライバーで左足カカトの線上。そこからクラブが短くなるに つれてボール一個分ずつ中(右足寄り)にずれていく」。多くの人はそんな"基本"を忠実に守っている のではないでしょうか?しかし、僕の"常識"は少し違います。結論から言えば『アマチュアの人は全体 的にボールが中過ぎる』のです。
昔と比べものにならないほど用具が進歩している昨今。例えば、多く のドライバーは45インチを超えて長尺化しています。昔の43.5〜44インチの時代は 『左足カカト線上』 でも、今の長いドライバーで同じ位置では詰まります。単純に長くなった分、ボールの位置も"外"にずれて いいのです。

「ドライバーは左足つま先の線上、3Wで左足カカト線上」このぐらい思い切って外 (飛球線方向)に出して下さい。本来、ボールの位置は外にあったほうが、ヘッドスピードもついた 状態になって叩けるもの。飛ばない人ほど左足カカト線上より内側においてボールをつぶす傾向にあ りますが、これでは力が入ったような気がするだけで、ヘッドスピードは上がりません。

飛ばしたいのなら、ボールの位置は"内目"より"外目"です。一方、アイアンもクラブが全体的に軽くなり、シャフト の性能も格段にあがっています。右足寄りに起き過ぎてボールをつぶすような打ち方では、性能をまった ンスの中央より 左足寄り」ならOK。もっと極端にいえば「そのなかで自分の一番打ちやすい場所」にあればそれでいいのです。飛ばしたいのなら自分のイメージより飛球線方向にボールを置く。思い切ってやってみましょう。   

 



  45インチで アドレス
  クラブは市販のもの。

「NO8 最近のパター」


パター全米プロの時にタイトリストが作ってくれたパター(写 真)ですが、いま使っているパターと比べると 形が堅い感じがして使っていません、パター選びはフェースの向きとロフトの折り合い、長さ色々あると思います 僕の場合フェースの向きはスクェアーもしくは少し開いているかもしれせんが


(最近は少しクローズも持っていますが) 人の見る目によって色々だと思います。長さも一般のよりかなり短いのですが、僕にはこの長さが感覚的に一番良く いざという時に手を動かしやすいのです。まあたまに動き過ぎることありますが


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