NO.13「トップは野球のボールを遠くへ投げる時の形余分な動きを削除して
 シンプルに振っていく
NO.14「かぶりのトップ直せば飛距離アップ頭を常にボールの後方に」
NO.15「切り返しは腰で飛距離アップ」 NO.16「自分に最も合う「入射角」チェックを」
「NO13.トップは野球のボールを遠くへ投げる時の形余分な動きを削除してシンプルに振っていく」

これまで、何度となく「いかに余分な動きを削除してシンプルに振っていくか、がいいスイングにつながる」ということを説明してきました。トップ・オブ・スイングは、まさにその代表かもしれません。プロの中には「トップさえしっかりと作れば、それでスイングは終わり」という考えもあるほど重要なパーツ。
皆さんも、必死に"いいトップ"にしようと努力していると思いますが、ここでも難しく考え過ぎてはいませんか?やれ「手の位置と高さ」に始まり「右脇を締めろ」「シャフトの指す方向」「オーバースイングはいけない」etc....様々なポイントを気にする余り、トップが決まらずに頭を抱えているアマチュアゴルファーは少なくないはずです。現実問題、わずかな時間にそれだけの事を意識しながらやれるわけがない。
トップだって、もっとシンプルに作っていいのです。簡単な方方をひとつ紹介しましょう。僕がジャンボさんのところ(軍団)にいって驚いたのが、トップの作り方でした。『野球のボールを遠くに投げる時の形を作ったらそれがトップなんだよ』1.ボールを打つ際と同じようにスタンスをとる 2.その状態から自分の正面に向かって、ボールをできるだけ遠くまで投げるような感じで両手を振りかぶる3.そこから離れている左腕をほぼ中間点でくっける。これで終わり。やっれみればわかります。簡単にできる一方で、体への"負担"は相当なもの。つまり、このトップが飛ばす為に理想的な形であると同時に、皆さんが今まで「楽な」トップを作っていた」という証拠なのです。テークバックをとったら余分な動きをすることなく一気にトップ の形をつくってしまう。ジャンボさんの" 教え"で、難しいバックスイングの流れが省略されたばかりか、ベストな形が作られた。皆さんにもぜひ真似してもらいたい項目です。



「NO14.かぶりのトップ直せば飛距離アップ 頭を常にボールの後方に」

前回の「ジャンボさんに教えてもらったトップに作り方」に続いて、今回のトップの話しをしましょう。ボールが飛ばない、と悩んデいるアマチュアゴルファーは少なくありません。しかしいわせてもらえば全体の8 割り以上は「飛ばなくて当たり前」「どうやっても飛ばない」形になっている。それが『"かぶりのトップ"』 です。
自分ではアドレス以降、全く動かさないつもりでいる「頭の位置」ところが、打とうとする気持ちと残そうとする気持ちが重なって、バックスイングからトップにかけて飛球線方向(左)へと微妙にずれているのです。それにともない、左肩がアドレス時より下がってしまう。このように体全体がボールに対して"かぶっていく"感じのトップでは、右から左へのウエートシフトが十分に行われませんから、強いヒットはできない。

クラブは上からボールをつぶすようにおりてくるので、球も高くあがらない。おまけにアウトサイドの軌道になりやすい...。と、まぁ、悪い事だらけです。諸悪の根源ともいうべき『"かぶりのトップ"』を直す方法は簡単。バックスイングからトップにかけて、体重が右足に乗り過ぎるぐらいの気持ちで上げていく。また、頭を常に「ボールの後方に置くことを意識、ボールの右横をみながらバックスイングを行う。わずかそれだけでOKです。理想をいったらキリがありませんが、アマチュアの場合、体が前(飛球線方向)に突っ込むよりは、ウエートが右足に残り気味の方がボールを強く弾けるもの。
事実、そんなゴルファーがあなたの周りにいるでしょう。かぶるくらいなら、まだスエーした方がまし。本当に飛ばしたいのなら。何しろ「頭」と「左肩」が絶対にボールに近ずいていかないようなトップを心掛けることです。

 

「NO15切り返しは腰で飛距離アップ」

右足蹴ることで腰を動かすイメージ 今までよりボールを強く叩ける
「切り返し」という言葉を御存じでしょうか。トップからダウンスイングにかけて、バックスイングで捻りあげた体をインパクトに向け反転させていく為の、文字通り"切り返す"部分。スイングの流れの中で、ショットに影響を及ぼすのが、この「切り返し」です。
まずは一度、スイングをしてみてください。あなたはどの部分で「切り返し」を行っていますか?おそらく、ほとんどの人が「手」「腕」と答えるはず。実はそれが、ボールを飛ばせない要因なのです。手でクラブを降ろしては、多少なりとでもバックスイングで溜めた「捻り」の反転のパワーを全く使えない。スイングに"ため"できないから、いくら素早く振り降ろしたところで、限界はある。おまけに手で下ろすとアウトサイドインのスイング軌道になりやすい。
つまり、いいことなしというわけです。『切り返しは腰で』。これが僕の持論。いや、プロアマを問わず、全てのゴルファーに共通する数少ない"絶対理論"でしょう。アマチュアの人は腰で切り返そうとすると、開き気味になってしまう可能性もありますから、腰よりも『右足を蹴ることで腰を動かしていく』とイメージすれば、インサイドからボールにグィッと腰が入っていくはずです。それでも難しいという人は、トップ少し"間(ま)"を作るように意識すると、腰を動かす時間が作りことができる。

欲をいえば『手が上(トップ)で止まっていて腰が動いている』状態でダウンスイングに入っていければ最高ですね。「腰で切り返し」ができれば、絶対に今迄よりボールを強く叩けます。手で下ろした場合はダウンスイングの途中で失速するヘッドスピードも、インパクトで最速になりますから、間違いなく10ヤードの飛距離アップ。僕が保証します。もちろん、いい切り返しのためには、前段階として「いいトップ」が必要。それはここまでの当連載を参考にしてもらえば...。



「NO16自分に最も合う「入射角」チェックを」

皆さんはプロがトーナメント会場の練習場でどんなポイントをチェックしているか、興味をもったことがありませんか?。「アドレスの向き」「ボールの位置」「トップの位置」など様々ですが、その中で「プロはチェックするのにアマチュアはチェックしないポイント....」というのがあります。「入射角」ダウンスイングでクラブヘッドがボールに対して入っていく角度のことです。微妙な角度の違いによって、同じようなスイングをしても球筋やスピン量が変わってくる為、多くのプロはチェック項目のひとつにしています。実はこの入射角が、アマチュアにとっても無関係ではありません。入射角が深い、つまり上から急角度で入り過ぎると「ショートアイアンは必要異常に飛ぶがドライバーは飛ばない」という現象が起こります。短いクラブはまだ、自由に振れるためにロフトが立つ分飛ぶのですが、ドライバーになるとロフトが立つ分だけボールが上がらず、長くて自由に振れないからヘッドスピードも本来の遠心力も十分に生かせない。それが飛ばない原因でせう。逆に入射角が浅すぎると「ドライバーは普通に飛ぶがショートアイアンではボールが上がりすぎて飛ばない」。前者と反対の理屈になるのです。あなたはどちらにかに"適合"してはいませんか?もし心当たりがあるのなら、一度「入射角」をチェックする必要があるでしょう。人それぞれ体形のスイングの違いますから、一概に「何度がいい」という数値はありmせん。ただ、どちらかに偏りすぐりことのない自分のスイングにあ合った入射角で打っていけば、誰でも球は上がり、距離も出るのです。簡単にいえば「上から叩き過ぎ」か「下からあおり過ぎ七日。自分にとって"最適な入射角"を探してみてください。それだけで劇的な変化があるかもしれません


このレッスン内容はサンケイスポーツ新聞の御好意により掲載しております。
伊沢利光「もっとシンプルに」東京本社発行 サンケイスポーツ

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